映画『さくらん』ネタバレ解説|ラストのその後、清次が店を継がなかった理由など考察! | 映画の解説考察ブログ

映画『さくらん』ネタバレ解説|ラストのその後、清次が店を継がなかった理由など考察!

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ヒューマンドラマ

映画「さくらん」の解説・考察をしています!
『ラスト考察』『若菊の句の意味』『もったいねぇの意味』などについて書いてます。

ネタバレが含まれるため、まだ観ていない方はご注意ください。

さくらん

制作年:2007年
本編時間:111分
制作国:日本
監督:蜷川実花
脚本:タナダユキ
原作漫画:『さくらん』安野モヨコ 著

 

主要人物紹介


(引用:https://ibispaint.com
きよ/日暮ひぐれ土屋アンナ
幼少期…小池彩夢
8歳の頃に売られ、吉原の遊郭『玉菊屋』で育った遊女。
遊郭で最初に付けられた名前は『きよ葉』、出世してから『日暮』に変わる。
気が強く口が悪く、好き嫌いが激しいため敵を作りやすい。
子どもの頃は何度も店から逃亡を図ったが、その度に男衆の清次に連れ戻される。

 


(引用:http://hagi-hagi.seesaa.net
清次きよじ安藤政信
玉菊屋の若旦那的存在。
仕事ができて男気があるため周囲から慕われ、女将や楼主からも信頼されている。
誰よりもきよ葉を理解している。

 

さくらん

©2007 蜷川組「さくらん」フィルム・コミッティ©安野モヨコ/講談社

しょう菅野美穂
きよ葉が最初に世話係として付いた先輩花魁。
当時、玉菊屋から何度も脱走しようとしていたきよ葉に「花魁になりたい」と思わせ、やる気を出させた。

 


(引用:https://blog.goo.ne.jp
高尾たかお木村佳乃
きよ葉が名代時代に付いた人気花魁。
嫉妬深く、気に入らない相手には陰湿な意地悪をする。

 


(引用:https://news.livedoor.com
倉之助くらのすけ椎名桔平
日暮に改名した後のきよ葉に惚れて、見受けしたいと申し出た武士。
見受け人としての身分は申し分なく、楼主と女将は大喜びした。

 


(引用:https://twitter.com
惣次郎そうじろう成宮寛貴
きよ葉の名代時代の初恋相手。
小間物問屋の若旦那で、女慣れしていない様子がきよ葉のハートを射止めた。

アコーディオンボックス内容
若菊…美波
玉菊屋の女将…夏木マリ
玉菊屋の楼主…石橋蓮司
光信(高尾の間夫)…永瀬正敏
ご隠居(高尾の常連客)…市川左團次
坂口(きよ葉の常連客)…遠藤憲一
お蘭(元花魁)…小泉今日子
大工(日暮の客)…山本浩司
しげじ(日暮の禿)…山口愛
粧ひの客…津田寛治
きよ葉の客…長塚圭史
日暮の客…丸山智己
お染…倉内沙莉
花屋の青年…小栗旬
俺たち(野次馬)…ゴリ(ガレッジセール) ほか

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あらすじ紹介

あらすじ①:遊郭に売られた少女

8歳の女の子が原遊郭のお店『玉菊屋(たまぎくや)』に売られました。
本当の名前を捨てて『きよ葉』と名付けられた女の子は、玉菊屋の女将(夏木マリ)に「良い花魁になる」と見込まれて、売れっ子花魁粧ひ(菅野美穂)の『禿』として店で働くことになりました。

禿(かむろ)…花魁の身の回りの世話をしながら、花魁の仕事を見て学ぶ童女のことです。

きよ葉は粧ひの仕事ぶりを見て花魁になるのが怖くなり、玉菊屋から脱走を試みます。
しかし、そのたびに若衆の清次(安藤政信)に見つかってお店に連れ戻されていました。

清次は玉菊屋の庭にある咲かない桜の木を見て「もしこの木に花が咲いたら、お前をここから連れ出してやる」ときよ葉に約束しました。

脱走を繰り返す きよ葉を見かねた粧ひは、きよ葉のプライドを刺激して仕事のやる気を出させることに成功します。
それからきよ葉の脱走癖はなくなりました。
粧ひは、負けん気の強さが彼女自身とそっくりのきよ葉を見込み、人気花魁になるのに重要な手練手管をきよ葉に教えました。

花魁が吉原から出るには、借金を返し終わるか、見受けしてくれる旦那を捕まえるか、死ぬかのどれかしかありません。

ある日、粧ひは※大店の若旦那に嫁ぐことが決まり、玉菊屋を去ることになります。

粧ひは「一本立ち(ひとり立ち)したら着けな」と言い、かんざしをきよ葉に譲って玉菊屋から出ていきました。

月日は流れ、きよ葉は高尾花魁(木村佳乃)の※名代に昇格しました。

大店(おおだな)…商売繁盛しているお店のことです。
名代(みょうだい)…指名が入った花魁が別の客の相手をしていて忙しい時に、代わりに客の相手をする役目です。

ある日、高尾の客だったご隠居(市川左團次)に気に入られたきよ葉は、指名されて初めて夜の相手をしました。
きよ葉はご隠居がどうすれば喜ぶのかが手に取るように分かったので、自分で自分の才能に気が付きました。

こうして初体験を終えたきよ葉は17歳にして、たちまち多くのリピーターがつく売れっ子になりました。

 

あらすじ②:惣二郎との初恋

さくらん

©2007 蜷川組「さくらん」フィルム・コミッティ©安野モヨコ/講談社

ある夜。きよ葉は小間物問屋の若旦那・惣次郎(成宮寛貴)と出会い、初めて恋をします。
きよ葉は惣次郎に夢中になると共に、他の常連客への接客をおろそかにして女将から注意を受けますが、きよ葉は態度を直しませんでした。

怒った女将は、きよ葉の苦手な上得意客の坂口(遠藤憲一)の指名をあえて受け、強引にきよ葉に接客させました。

坂口が来ると知った高尾は、同じタイミングで惣次郎を店に呼んで、きよ葉を困らせてやろうと裏で手を回しました。

高尾は彼女の※間夫で絵描きの光信(永瀬正敏)が、きよ葉の絵を描いているのを見て嫉妬していたのです。

間夫(まぶ)…花魁の本命の男性のことです。

坂口と惣次郎が同時に来店すると、きよ葉は迷わず惣次郎と一緒に別室に隠れてしまいました。

激怒した坂口はきよ葉を探し出して暴力をふるいます。
それを見た惣次郎は、きよ葉を置いて一目散に逃げ帰り、それっきり玉菊屋に来なくなりました。

その後きよ葉は※横入りしたバツとして柱に縛られ、足を棒で叩かれました。

横入り…仕事中に抜け出して間夫に会うことです。

数週間後。きよ葉は店を抜け出して男装までして、雨の降る中、惣次郎の小間物問屋の前に行きました。

きよ葉は店から出てきた惣次郎の笑顔を見て、自分と惣次郎の想いの『温度差』を悟り、そのまま会話を交わすこともなく立ち去りました。

生まれて初めて失恋し、ひとりで川辺で泣いていたきよ葉に、心配した清次が迎えに来ます。
清次に励まされて、きよ葉は元気を取り戻しました。




あらすじ③:最高級花魁

きよ葉が惣次郎に会いに行っていた間、高尾は嫉妬するのに疲れ、思いつめて光信と無理心中しようとします。
カミソリを持ち、帰り支度をしていた光信に襲い掛かりました。
もみ合っているうちに、高尾は光信に首を切られて死んでしまい、光信は動揺して逃げ出しました。

翌日、高尾の遺体を見た楼主は、一言「もったいねぇ」とつぶやくと、 部下に片づけを頼んですぐに仕事に戻りました。
帰宅して高尾の死を知ったきよ葉は、死んでもなお美しい彼女を見つめました。

高尾が居なくなったことで最上級の『松の位』の枠が1人分空きました。
女将と楼主は相談して、きよ葉を松の位に格上げすることに決めて名前をきよ葉から日暮(ひぐらし)に改名しました。

最高ランクの花魁になった日暮は、お披露目の花魁道中をきらびやかに行います。
そして、かつての粧ひのように禿を従えて、女の子を教育する立場になりました。

 

あらすじ④:倉之助からのプロポーズ

さくらん

©2007 蜷川組「さくらん」フィルム・コミッティ©安野モヨコ/講談社

その後、花魁道中を見て日暮の美しさに心を奪われた武士の松本倉之助(椎名桔平)が来店しました。
日暮の男まさりな性格に惚れた倉之助は、やがて日暮の常連客になりました。

ある日、倉之助は「日暮を正妻として見受けしたい」と言い出し、プロポーズしました。
倉之助は身分も申し分なく、日暮にとっては良い話のはずでしたが、日暮は「この吉原に桜が咲いたら、出ていくつもりでありんす」と意味深に答えました。

同じ頃、清次にも楼主と女将から縁談話が持ちかけられていました。
子どもがいなかったこの老夫婦は、自分たちの姪っ子と清次を結婚させて店も継いでもらおうと考えていました。
実は店を継ぐ気がなかった清次は縁談を断る理由を考えますが、とっさには思い浮かばず、縁談は半ば強引に進められることになってしまいます。

結末と解説・考察は次のページです!




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